介護休暇とは、要介護の状態にある家族を介護するため、労働者に与えられる休暇のことを言います。これは、育児・介護休業法に定められている労働者の権利です。時間もしくは半日単位での取得が可能であり、年間で最大5日間取得できます。また、もし要介護状態の家族2人以上であれば最大10日間、介護休暇を取得することが可能です。ただし、雇用期間が半年以上経っていなければならないうえ、1週間のうち2日以上働いていることが条件となります。平成29年の育児・介護休業法改正によって介護休暇がより柔軟に取得できるようになったとはいえ、まだまだ問題点もあるのが現状です。
介護休暇を取得するうえでの問題点の1つとして、取得しにくい労働環境が挙げられるでしょう。特に、男性社員の場合は周囲の理解の低さなどもあって、介護休暇を申請することがまだまだ難しい職場が多いのです。さらに、法律として制度があるにもかかわらず、企業によっては社内制度としてまだ整備されていないところもあります。こうした問題点を解決するには、介護休暇について公正な理解をもっと促進していくことが重要です。企業が制度として導入することはもちろんですが、それだけでは不十分と言えます。全労働者に対して企業が介護休暇についての教育を常に行い、労働者のれっきとした権利であることを意識させることが大事です。また、労働者も自ら[正しく知ろう!介護休暇とは]などのサイトでしっかりと情報を集めておくことも重要と言えます。